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■「ぶどう」は「葡萄」?
10月も終わりに近づき徐々に朝晩の気温が肌寒く感じる今日この頃、「気持ちよく走れるのもあと1ヶ月だなぁ」と思ったら、いてもたってもいられなくなりました。そんな時、ネットでたまたま見つけたのがこの「ぶどう峠」です。
1日で埼玉から群馬、長野を経由して埼玉に帰るというルートを紹介しているサイトがあったのです。さらに調べてみると結構な方々がクリアしている様子。これならルートは大丈夫そうです。
さらに「ぶどう」は「葡萄」ではなく、「武道」であることも分かりました。ごっつい男前の峠のようです。
当初一人で行くつもりでしたが、結局いつものようにU氏と一泊二日で行くことになりました。ルートは右図の通りです。行きは西武秩父駅まで輪行、帰りは1日目終了後の疲労度と気分で決めることにしました。
ちなみに地図上のピンクルートは”柳沢峠”という峠を通ります。柳沢峠は標高1472m。ぶどう峠は1510mですから、往復とも1500m級の峠を越えることになります。これにはU氏も不安になったようですが「まぁ、そのとき決めましょう」と、とりあえず流しておきます。
西武秩父駅までは電車ですので、事前に西武池袋線の時刻表をチェックしておきます。当日は池袋発5:38の準急飯能行きで西武秩父駅まで行くことにしました。これなら飯能で待ち時間なしで乗り換え出来ます。我ながら完璧なスケジュールです!
■遅刻して志賀坂峠へ
いよいよ当日です。この時期になると5:30でもまだ夜が明けきっていません。薄暗い中、西武池袋線に乗り乗りこみます。うつらうつらしていると、携帯がブルブルブルと震えだしました。イヤな予感を感じつつ着信したメールを見てみると「電車に乗り遅れました。」と・・・ とうとうやりやがりました。いつかはやると思ってましたが「よりによってこんな時に。コンチクショー」って感じです。
西武池袋線は、飯能から先が単線になり本数が少ないのです。だからこそ、待ち時間なしの完璧なタイムスケジュールだったのに・・・ その後、次の電車まで飯能で30分待ちになると連絡がありました。もちろんそんなのイヤです。ということで、遅れるU氏を置いて一足お先に西武秩父入りです。
駅について自転車を組み立て、モーニング缶コーヒーを飲んでいるとやっとU氏登場です。「すみません」と言いながら、悪びれる様子は全くありません。全く相変わらずな人です。 とにかく30分遅れを取り戻さなければいけません。雑談もそこそこにさっさと出発しました。
「輪行っていきなりいいところを走れるからいいっすよね。」なんていっていたのもつかの間、140号から小鹿野に向かう県道に入ったとたん斜度10%の激坂です。その後もきつめな坂がしばらく続きます。いきなりヒザがガクガクです。後でよくよく調べてみると、どうやら距離は短いけど角度がきつい方を選んでいたようでした。(140号回りを選んでしまいました。299号回りの方が楽そうです。) どっちもどっちですが、自分の体力とよく相談する必要がありそうです。
県道から299号に合流すると少し交通量が増えますが、先に進むにつれ交通量も減り、自転車にとって快適な道になります。すっかり山深い景色の中、川沿いに道を快適に進んで行くと次第にカーブが増え、巻きの角度もきつくなってきました。どうやら志賀坂峠が近くなってきたようです。志賀坂峠は手前5kmくらいから「志賀坂トンネルまであと○km」と標識が出ているので励みになります。とても小さいので見落とさないようにしましょう。
志賀坂トンネルは長さ250m程度の短いトンネルです。あっという間にトンネルを抜けるとそこは群馬県です。トンネルを出た左側に駐車スペースがあります。そこで(一応)記念撮影をしました。標高700m程度とはいえ、じっとしてるとさすがに冷えてきます。ここはまだまだ通過点なので、先を急ぐことにしました。
志賀坂峠から上野村までは一気に下ります。せっかく上ったのにもったいないけど・・・ 途中、恐竜の化石発掘体験(?)ができる施設がありました。人だかりが出来ていて楽しそうです。寄って行きたいのはヤマヤマですが、今回はそんな時間はありません。仕方なくスルーします。
ここまで来るとすっかり山の中です。民家がちらほらあり、時おり車が通りますが、とても静かな風景です。私は、静かな山の中を走っているこの時が一番好きです。
■いざ、ぶどう峠へ
上野村の道の駅でお昼にしました。西武秩父で買っておいたおにぎりです。途中、お店が無いことは無いですが、あらかじめ買っておいた方が安心感があります。
上野村は、木細工が盛んなようです。道の駅に工芸館が併設されていました。おまけにものすごいふっとい幹がありました!
昼食とトイレを済ませたら上野村を後にし、いよいよぶどう峠へ向かいます。ぶどう峠には、御巣鷹山へ向かうルートを通って行きます。299号から県道124号に入るために左折しますが、大きな交通標識が出ているので誤ることはほぼ無いと思います。この県道は、御巣鷹山への慰霊のために整備されたとのことで、大変走りやすいです。途中、慰霊碑への案内がでていました。余談ですが、日航機墜落事故を題材とした「クライマーズ・ハイ」(横山秀夫 著)はお勧めです。旅の前にぜひ。
しかし、体は暑い!ひんやりした空気ですが、額にも腕にも汗がにじみます。「このカーブを曲がったら頂上!?」と思いきや、無情にも道は右に左に巻いています。カーブの先が隠れて見えないのに山が開けて空が見えるから、ついついぬか喜びです。”武道”峠のその名の通り、ごっつい男前です。武道なだけに、何事にも負けない+動じない精神的強さが必要なようです。
そんなぬか喜びを何度も繰り返し、やっと峠にたどり着きました! 峠には立派な石碑や観光案内地図があります。もちろんそれらの前で記念撮影です。長野県側の眺望が無かったのが残念でしたが、ドライブ中の方々に「自転車で来たの!?」とお約束の言葉を掛けられご満悦です。写真を撮ってもらったり、アメももらったり(!?)しているうちに、やっとU氏もやってきました。走っている間は気になりませんでしたが、さすがに11月の標高1500mは寒いです。ウィンドブレーカーは必須です。
13:00頃上野村の道の駅を出発して峠に到着したのが15:00頃でしたので、結構かかっちゃいました。これから今宵の宿の甲府まで行かなければなりません。その距離70kmほど。平地だったら明るいうちになんとか着けそうですが、小海から清里あたりまでずーっと上りなので、ちょっと無理そうです・・・
17:00を過ぎたあたりから徐々に暗くなり、18:00ごろにはもう真っ暗になってしまいました。街灯がほとんど無い所もあるので、ヒヤヒヤドキドキです。時折り通る車のヘッドライトが、一瞬だけ道と景色を照らします。いつもは天敵の自動車も、こういう時は助かります。
だいぶ足が回らなくなってきた頃、やっと野辺山に着きました。野辺山駅は JR鉄道の最高地点です。休憩も兼ねてパチリ。これが明るいうちなら、もっと雰囲気が違ったのにと思うと残念です。思うにこの付近は夏に来るとベストですね。高原だからきっと涼しいでしょうし、道も広いので比較的安心して走れます。川沿いの道も気持ちよさそうです。明るいうちなら高原の景色も楽しみながら、疲れ知らずで走れるんじゃないかなぁと思います。次は、絶対夏に来よう!と心に誓いました!
野辺山の後はひたすら下って甲府入り。この下りがまた怖い!スピードが出る分、上りよりも数段恐い! しかも道が荒れています。ボコボコゴツゴツです。振動とブレーキと寒さで、すっかり手がしびれてしまいました。結局、20:00ごろ予定の宿に着き、温泉に入ってご飯を食べ、布団の上にゴロリ。ふぅ、幸せです♪
一息ついて明日の打ち合わせです。僕の方から”最短ルートで帰りましょう”と切り出し、あっさり承諾(笑)。だって、しんどかったんですもん。最短ルートなら、甲府~大月~相模湖の甲州街道をひた走るルートになるのですが、とりあえず河口湖くらいは回っていきましょうよということで、石和から御坂みちに入り、御坂峠を経由して河口湖へ。その後は甲州街道で東京へ、ということに決めました。
1都5県を駆け抜ける!- 秋のぶどう峠 [ 2日目 ]
東海道中1DAYライド |
雨の仙台一人旅 |
勝手に富士ヒルクライム |
東京~直江津1DAYライド |
夏の信濃路 |
1都5県を駆け抜ける「ぶどう峠」 |
伊豆半島縦断 |
道志みち~松姫峠 |
諏訪圏サイクルマラソン |
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碓氷峠と峠の釜めし |
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夏がくれば思い出す「尾瀬」 |
本州横断 東京~佐渡島 |
初ロングライド 富士山2000 |
関東甲信越
(ちなみに僕は、「東京より下」と「東京から群馬くらい」と「群馬以上」で3分割して使ってます)