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■しっとり静かな修善寺の朝
明けて翌朝4:30頃。せっかく来たのだからと周辺を早朝散歩しました。昼間は観光客でいっぱいになると思いますが、さすがに時間が早いため人も少なくしっとりした雰囲気です。宿から徒歩5分の修善寺を起点に、赤い欄干の虎渓橋(こけいきょう)から桂川を眺め、「独鈷(とっこ)の湯」に足をつけ、「竹林の小径」を通ってきました。修善寺の観光名所ひとめぐりです。宿に戻って朝風呂に入り、さらに気分爽快です。どうやら今日はいい天気になりそうです。
■いよいよ「天城~越~え~♪」
今日は天城峠を経由し、下田から西伊豆を回ってここまで帰ってくる予定です。8:00頃出発し、下田に向かう車で渋滞している136号を避け、136号に平行して走る県道349号を進みます。ここは本当にいい道です。地元のロードレーサー達にも何人か会いました。快適に走れる県道は湯ヶ島手前で下田街道(414号)に合流します。この辺には、道沿いのあちらこちらにわさび田があります。わさびは水がきれいなところでないと作れません。ので、当然のことながら水がきれいなんでしょう。そう思ったら、あちこちの側溝に水がたくさん流れていて、中にはあふれている所もありました。
わさび田を横目にゆるやかな坂を上り、『道の駅 天城越え』で軽く休憩します。ここまで来たら天城峠はすぐそこです。「もうひとふんばり!」と自分に言い聞かせながら走り続け、やっと大きな橋と大きな看板が見えてきました。ここが天城トンネル入り口です。
ここで記念撮影をしながら、後続の2人を待つことにしました。橋のたもとの階段を下ると、散策道に入ります。散策道は川沿いにずいぶん続いてるようです。幸い(?)今日は誰もいませんでしたが、オンシーズンには散策するハイカーでいっぱいになるのでしょうね。
遅れてきた2人がやってきたので、いよいよ天城トンネルへ向かいます。舗装はされておらず、踏み固められたじゃり道です。ロードでも何とか走れるくらいですので、ここはゆっくり慎重に進みます。自動車も時々通りますので、その点も注意が必要です。
ゆっくり慎重に、周りの景色も楽しみながら15分程進むと、トンネルに到着しました。映画でみたことがあるあのトンネルです!石を積み上げた外観に、暗く湿った雰囲気。さすがに時代を感じさせてくれます。
皆さん記念写真を撮っているので、他聞にもれず僕たちも記念撮影♪で、いよいよトンネルを通って反対側へ向かいます。中はとても涼しく、ヒヤッとした空気で寒いくらいです。
トンネルの長さは400m程。自転車ではあ っという間の「天城越え」でした 。
■西伊豆もやっぱりしんどかった
無事天城トンネルを越え、ループ橋をぐるっと回り、一路下田に向かいます。が、残りの行程と時間を考えると、どうみても今日中に修善寺付近まで戻るのは厳しそう・・・ということで、急遽ルート変更し、石廊崎見物はあきらめ箕作から県道15号に入り松崎方面に向かうことにしました。こういう時、気心知れた大人のメンバーだと話が早くてとても良いです。急遽ルート変更しましたが、このルートがまたまたGood。車は少ない、ほどよいアップダウン、山の中の雰囲気とすべて二重丸でした。松崎に到着後、「せっかくここまで来たのだから海の物を食べよう!」と自転車旅ではめずらしくきちんとご飯を食べることにしました。僕はイカの沖漬け定食にしたのですが、これがまたでかい!ガツンと丸ごと1杯です。もちろん、味も良いです。絶妙な塩加減が食欲を増進させてくれます。汗をかいた体にしみ込みます。これでビールがあればパーフェクトですが・・・ぐっとガマンです。
お腹いっぱいになったところで、駿河湾を左手に眺めながら、堂ヶ島、土肥港、恋人岬とがんがん進みます。一日目と同様、そこそこのアップダウンの繰り返しです。さらに短いトンネルが断続的に続きます。足と精神に疲れがぐっと溜まります。伊豆半島をなめてました・・・反省。
土肥で国道136号に入り、伊豆半島の中心方向に向かいます。これも1日目と同様ですが、伊豆半島の中心に向かうには一山越えなければいけません。ここまで200km以上走った足には、結構こたえます。
特にMTBのI氏はボロボロです。今夜の宿の手配が必要なため、IさんのフォローをUさんにまかせ、一人先に行くことにしました。よく言えば大人のチームプレー、悪く言えば自分勝手なボクです。(後で聞いたら、ひざの痛みやディレイラー不調もあって本当に大変だったとのこと。お疲れ様でした。)
一人先に向かった僕は、17時ごろに修善寺に着いたものの、どこも宿が一杯で空室無し・・・ 急いで隣の伊豆長岡まで向かったものの、こちらも全滅。そうこうしているうちに暗くなり、すでに19時過ぎ。。。
「三島まで行けばビジネスホテルくらいあると思うけど・・・ 結構距離があるし・・・」と考えていると、後続のIさんから「修善寺と伊豆長岡の中間地点くらいのビジネスホテルを確保した」と連絡が入りました。
「でかした!」と喜び、急いで向かう一方「はて、その辺にホテルなんかあったかな?」と新たな疑問が。到着してみると、そこにあったのは「ホテルピース」つまりラブホテル。
聞けば、『看板には「ラブ&ビジネス」と書いてあった。ビジネスならば3人1部屋でもいいだろう、もちろん追加料金は払うから』とIさんが交渉したとのこと。初めは驚いていたフロントのおばさんも、Iさんの説得により理解してくれたらしいです。
「今日はもうこれ以上走りたくない!」という必死の思いで説得したとのことですが、それにしてもすばらしい行動力&交渉力です。Iさん、ありがとう!
そんなこんなで、しんどい一日もなんとか無事終了。今夜も向かいのラーメン屋で晩飯を取り、部屋に戻ってグダグダしてるうちに、いつの間にか寝てました。あー、疲れた~。
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